
両親が住む実家がゴミ屋敷化してしまい、親のことが心配だ。 実家のゴミ屋敷について苦情をよく聞くので、早く対処したい。 一人暮らしの親がゴミ屋敷を作ってしまい、どう対処すれば良いかわからない。
このような悩みを抱えている方は少なくないでしょう。実家がゴミ屋敷になってしまうと、親の孤独感が強まるだけでなく、火災や事故の原因になるなど、非常に危険です。そのため、できるだけ早急に解決することが大切です。
この記事では、実家がゴミ屋敷になった場合の片付け方法について解説します。
実家のゴミ屋敷をどう片付けるか
ゴミ屋敷の片付けを自分たちだけで行うのは、かなり困難です。そのため、専門業者に依頼するのがおすすめです。もしまだそれほど物が溜まっていないのであれば、自力での片付けも可能ですが、本格的なゴミ屋敷になると、どこから手を付けて良いのか分からず難しいでしょう。
また、特に高齢の親の場合、数日間連続して片付けを行う体力がないため、ゴミ屋敷化が進むと自力での片付けは不可能に近くなります。ゴミ屋敷化している家には、一人暮らしの高齢者が多く、片付ける力がないことが多いのです。
業者に頼んでゴミ屋敷を片付けてもらう流れは以下の通りです。
- 親にゴミ屋敷の原因を聞く
- 親を説得して片付けに賛同してもらう
- 業者に依頼して片付けを実行する
この手順に沿って、実家のゴミ屋敷を早急に片付け、親の安全と健康を取り戻しましょう。
親が住む実家がゴミ屋敷になる原因
高齢の親が住む実家が片付かず困っているという話は珍しくありません。しかし、ゴミ屋敷になった理由を理解せずに無理やり片付けを進めると、親とのトラブルが発生し、さらに孤立を深める恐れがあります。
以下は、実家がゴミ屋敷化する主な原因です。
- 孤独感
- 捨てられない性格
- 体力の低下
- 判断力の低下
まずは、親の状況や性格、原因を理解し、片付け方について親と一緒に考えることが大切です。
原因1.強い孤独感
広い家に一人で住むことによる孤独感から、必要のないものまで集めてしまい、結果としてゴミ屋敷化してしまうことはよくあります。
両親のどちらかが亡くなり、高齢の親が一人で生活しなければならない状況は避けられない場合もありますが、残された親が感じる孤独感が大きくなると、その心の空白を埋めようと不要なものを捨てられなくなってしまいます。
家に物がたくさんあることで、「一緒に暮らしている人はいないけれど、物があるから安心」と感じることがあるためです。
もし最近、親と長い間顔を合わせていない、または電話もしていないという状況が続いているなら、それが孤独感の原因となっている可能性があります。
原因2.ものを溜め込みやすい性格
実家に以前から多くの物があった場合、親がもともと物を溜め込みやすい性格であったことが考えられます。
昭和世代で育った親は、物資が少なかった時代を経験していることが多いため、「何でも残しておくべき」という価値観を持っていることがあります。
その結果、子供から見て不要と思えるものでも、「いつか使うかもしれない」と考えて捨てられないことが多いのです。
親の性格についてすぐに答えられない場合は、一度じっくり話し合う時間を作るのも良いでしょう。
原因3.体力の低下で片付けができない
以前は片付けが得意だった親でも、高齢になると体力が衰え、片付けが億劫になってしまい、部屋が散らかってしまうことがあります。
特に広い一軒家に一人で住んでいる場合、掃除の手間が若い人でさえも負担になることは容易に想像できます。もし、親がもともと片付けが苦手だった場合、体力が低下するとさらに片付けが難しくなります。
親をルーズな性格だと非難する前に、年齢による体力の衰えも考慮し、親を気遣う姿勢を持つことが大切です。そうすることで、親も孤独感を感じにくくなり、片付けに対して前向きになってくれる可能性があります。
原因4.判断能力の低下
高齢の親がゴミ屋敷化してしまう原因の一つとして、判断能力の低下、特に認知症の初期症状が関係していることも考えられます。
認知機能が低下すると、片付けるべきものと残すべきものの区別がつかなくなり、自分の生活環境が正常かどうかを判断することが難しくなるのです。そのため、家が汚れていても掃除をしようという気持ちが起こらない場合があります。
また、認知症の人はゴミや物に執着する傾向があり、明らかに不要なものを捨てようとすると反発してしまうこともあります。片付けを計画する前に、一度医師の診断を受けることをおすすめします。
これが、実家がゴミ屋敷化する主な原因です。ゴミ屋敷の問題は、親の性格や行動だけでなく、病気や孤独感など、親がコントロールできない要因が関わっている場合も多いです。片付けを急ぐ必要はありますが、まずは親の悩みや考えに寄り添い、少しずつ片付けを進められるようにすることが重要です。
次に、親を片付けに前向きにさせるための具体的なアプローチを解説しますので、参考にしてください。
ゴミ屋敷を片付けるために親を説得するコツ
ゴミ屋敷を片付ける際、最も難しいのは親を説得することです。多くの親は物を捨てたくないという強い気持ちを持っており、説得には時間がかかることもあります。しかし、親の気持ちを尊重しつつ、以下のポイントを押さえて説得することで、片付けが進みやすくなります。
- 環境の変化があったタイミングで話す
- 親のパーソナルスペースから遠い場所から片付け始める
- 頭ごなしに親を否定しない
ポイント1.環境の変化があったタイミングで説得する
親の周りで大きな環境の変化があった際は、自分の生活や考え方を見直すきっかけとなるため、片付けの話を切り出す絶好のタイミングです。
例えば、訪問介護やデイサービスの利用が決まった場合、外部の人が家に来ることで、自宅の状態を客観的に見直すきっかけになることがあります。
また、親が転倒して怪我をしたり、害虫の被害に遭った場合、健康を害したことから「家を綺麗にしなければ」と考えてくれる可能性が高まります。
このように、生活に変化が生じた時期を狙って片付けの話をすれば、親も聞き入れやすくなるでしょう。もし日常的に説得がうまくいかない場合は、訪問介護やデイサービスの利用、あるいは引っ越しを提案するなど、環境の変化を作るのも一つの方法です。
ポイント2.パーソナルスペースから離れた場所から片付け始める
環境の変化がない場合は、親が普段使用していない場所から片付けを進めるのが効果的です。
ゴミ屋敷に住んでいる人は、家の中の物に対して強い執着を抱くことが多く、全てを一度に片付けるように勧めても、なかなか受け入れてもらえません。
しかし、親が普段使わないエリアから片付けを始めれば、綺麗になった空間を見ることで達成感を得られ、その後の片付けに対しても前向きになってくれる可能性が高くなります。
例えば、リビングや台所、引き出しなど、親が日常的に使うエリアは避け、それ以外の場所から片付けを始めるのが良いでしょう。「玄関の靴置き場だけ片付けてみよう」など、小さな範囲から始める提案が効果的です。
ポイント3.親を頭ごなしに否定しない
実家のゴミ屋敷がなかなか片付かないからといって、親を頭ごなしに否定してしまうと、さらに片付けを避けるようになってしまいます。
特に、親の意思を無視して以下のような発言をしてしまうと、反発心を抱かせ、片付けが余計に難しくなることがあります。
孤独感からゴミ屋敷を作ってしまっている親は、子供からの否定的な言葉に対して非常に敏感になることがあります。
親に言ってはいけない言葉
- 「なんで片付けられないの?」
- 「こんなもの、要らないに決まってる」
- 「忙しいんだから、手間をかけさせないで」
片付けを進める際は、親の気持ちや意向を尊重しながら進めることが大切です。
次に、ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼する際の詳しい流れについて解説します。信頼できる業者を選ぶためのポイントもお伝えしますので、ぜひご参考にしてください。
業者に依頼する流れと注意点
ゴミ屋敷の片付けは、自分たちだけで行うのは難しい場合が多いです。専門業者に依頼することで、短時間で効率的に片付けを進められます。業者を選ぶ際には、料金が明確で対応が丁寧なところを選びましょう。
ゴミ屋敷を片付ける際には、業者選びが重要です。親の気持ちを尊重しつつ、業者の協力を得て、スムーズに片付けを進めましょう。
(1) ゴミ屋敷清掃を業者に依頼する際の手順
ゴミ屋敷清掃を専門に行う業者はプロフェッショナルなので、依頼者が「これだけは捨てないでほしい」と事前に伝えたものを間違って処分することはありません。また、判断が難しい物については必ず確認を取ってくれるので安心です。
当日は作業に立ち会うだけでゴミ屋敷が綺麗になり、業者の選定や見積もり、事前の打ち合わせが終わっていれば、あとは任せるだけでスムーズに進みます。
ゴミ屋敷清掃を業者に依頼する際の基本的な流れは次の通りです。
ゴミ屋敷清掃の手順
- 業者に問い合わせる
- 見積もりを出してもらう
- 詳細な作業内容を確認する
- 実際の清掃作業を行う
もし作業の流れや準備に不安がある場合は、事前に業者に相談して確認しておくと良いでしょう。
ゴミ屋敷清掃を業者に頼む際の注意点
ゴミ屋敷の清掃作業自体は、プロの業者に依頼すれば問題なく完了します。しかし、最初に悪質な業者を選んでしまうと、予想外の高額な料金を請求されることもあるため注意が必要です。
安心してゴミ屋敷清掃を依頼できる業者を選ぶためのポイントは以下の通りです。
清掃業者を選ぶ際のポイント
- 料金が明確である
- 対応が丁寧で信頼できる
- 「ゴミ屋敷清掃士」などの資格を持つスタッフがいる
さらに、過去にどの程度の実績があるか、どこまでの片付けや清掃を行ってくれるのかといった点も確認しておきましょう。
業者の口コミや公式サイトをしっかりとチェックし、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
また、業者に依頼する前に「必要最低限の物」や「絶対に処分したくない物」を親としっかり話し合っておくことも大切です。親にとって大切なものを誤って処分してしまうと、親子関係に影響が出ることがあるため、片付けに取り掛かる前に話し合いの時間を設けましょう。
まとめ
ゴミ屋敷を片付けるには、親を説得して専門業者に頼むのが最も効率的で確実です。
自分で片付けをする場合でも家財の処分費用やゴミ出し、不用品回収業者への依頼などでお金はかかります。
そのため、少しの片付けであっtも清掃をまとめてしてくれる業者に依頼するのが良いでしょう。
ただし、業者に依頼する費用を親と自分、どちらかが負担するかについては話し合いが必要です。
費用面でのトラブルを防ぐためにも、明瞭な見積もり、的確なサービスをご提供できる片付け隊にお任せください。